【体験談】「紙の稟議」と「出張」で疲弊する営業組織をkintoneで変えた話
目次
こんにちは、事務所代表の鈴木です。
今回は私が会社員時代にkintone導入プロジェクトを担当した話をしますね。
当時は子会社へ出向中で、社員15名程度(うち営業8名)で日本全国を担当。
総務担当が経理も情報システムも担当し、その人のマンパワーではなかなか新しいことは導入できない状況でした(中小企業あるあるですね)。
1.課題山積の営業現場…kintone導入前のリアル
「営業管理のシステムを導入したいけど、高すぎる…」「メンバーのITリテラシーが不安…」こんな悩みを抱えている企業は少なくありません。
私が会社員時代に子会社へ出向した際も同じ状況でした。
親会社ではSalesforceを活用していましたが、子会社では費用面から導入は不可能。さらに、当時の当社の営業組織は、以下のような課題を抱えていました。

特に、報告の「漏れ」や「定義のズレ」は迅速な経営判断に大きく影響していました。
2.なぜ「kintone」だったのか? 導入経緯
高額なシステムは選べない状況のなか、私が注目したのはコストパフォーマンスとノーコードである「kintone(キントーン)」でした。
導入の目的はシンプルです
・商談情報のリアルタイム共有と属人化の解消
・外出先からでも可能な承認フローの確立
特に、既存の運用(紙やエクセルでの管理方法)を再現しつつ、デジタルへ移行できるkintoneの柔軟性は、ITに疎いメンバーが多い状況では非常に魅力的でした。
3.【成功の鍵】ITが苦手なメンバーを巻き込む方法と工夫
私が担当したkintone導入プロジェクトは通常業務と兼任でした。
加えて、私は当時30代でしたが、他の営業メンバーは40〜50代が多く、ITリテラシーにはバラツキがありました。
そこで、以下の2点を実施しました。
ⅠTベンダーの力を借りて「骨組み」はプロに任せる
既存データの移行や初期フォーマットの作成といった技術的な「骨組み作り」はベンダーの導入支援を依頼しました。これにより私の負荷+通常業務への影響を抑えつつ、スムーズな立ち上げを目指しました。
「運用の改善」に関わる部分は現場の私が担当する
一方で「現状の運用を踏まえた修正(かつ私にできそうな部分)」は、現場を知る私が担当してベンダーへの委託コストを抑えました。
<顧客管理・案件管理>
ベンダーへ依頼した初期フォーマットへ、各メンバーから出ていた従来の改善点を追加対応。まずは現状に近い形でみんなが「入力しやすいこと」を最優先
<承認フローの電子化>
最も非効率だった紙の稟議をkintoneの承認フロー機能で電子化
これにより、メンバーは「新しい操作を覚える」というより、「いつもの業務をkintoneで行うだけ」という意識に加えて、「現場の意見が反映された」という前向きな意識で移行が進みました。
4.kintone導入で得られた劇的な変化
kintone導入の結果、私たちの営業組織は劇的に変わりました。
営業担当者の変化

マネージャー・経営層の変化
