「新規開拓をしなければ」と分かっていても、専任の営業担当がいない中小企業では、何から始めればよいのか分からず、日々の業務に追われて後回しになってしまう。私たちは、そうした声を経営者の方から何度もお伺いしてきました。ご相談の中でも、テレアポや飛び込み営業を試しては続かず、そのままになっているケースを数多く見てきています。

「中小企業 新規開拓 何から始める」と検索される方の多くは、根性論の営業手法ではなく、限られた人手と時間の中で、着実に成果につながる進め方を探しています。この記事では、私たちが営業活動の支援を行ってきた中で見えてきた、新規開拓を始める前に整理すべきことと、具体的な進め方の手順を解説します。

なぜ新規開拓がなかなか進まないのか

多くの中小企業では、これまで既存客からの紹介や、経営者自身の人脈で仕事が成り立ってきました。その関係性自体は大切な財産ですが、紹介や人脈だけに頼っていると、いざ売上を伸ばそうとしたときに「次にどこへアプローチすればいいか分からない」という状態に陥りがちです。

さらに、営業を専任で担当する社員がいないケースでは、新規顧客の開拓が既存業務の合間の「時間が余ったらやること」になってしまい、優先順位が上がらないまま時間だけが過ぎていきます。手法うんぬんの前に、まずこの「属人的な人脈営業からの脱却」と「新規開拓に割く時間の確保」が最初の壁になっていることを認識しておくことが大切です。

新規開拓を始める前に整理すべきこと

新規開拓は、やみくもに動き出す前に、次の3つを整理しておくと、その後の手法選びで迷わなくなります。

  • 誰に売るのか(ターゲットの明確化):「中小企業全般」のような広いターゲットでは、営業メッセージもぼやけてしまいます。業種、規模、抱えていそうな課題を具体的にイメージし、狙う相手を絞り込むことが第一歩です。
  • 何を強みとして伝えるのか(差別化ポイント):競合他社と比べて、自社が選ばれる理由は何か。価格、対応スピード、実績、専門性など、具体的な言葉にできているかを確認しましょう。
  • どの手法を、どれくらいの工数で行うのか:人手と時間が限られている中小企業ほど、手法選びが重要になります。

行動に移す前に、次の項目も一度確認してみてください。

  • 狙う相手の業種や規模を、具体的な言葉で説明できる
  • 自社が選ばれている理由を、価格以外の言葉で説明できる
  • ホームページを見た人が、問い合わせ方法にすぐたどり着ける
  • 新規開拓に充てられる時間を、月単位で確保できている
  • 既存客に「なぜ自社を選んだか」を聞いたことがある

3つ以上「できていない」と感じた場合は、営業手法を選ぶ前に、まずこの土台づくりから着手することをおすすめします。土台が曖昧なまま手法だけを増やしても、成果にはつながりにくいためです。ホームページの土台そのものに課題がある場合は、ホームページの見直しに関するコラムもあわせてご覧ください。

中小企業に向いている新規開拓の手法

新規開拓の営業手法は、大きく「リアル(対面・人的なアプローチ)」と「デジタル(Web経由のアプローチ)」に分けられます。

リアルな手法としては、既存客からの紹介依頼、業界団体や異業種交流会への参加、展示会への出展などが挙げられます。関係構築に時間はかかりますが、成約率が高く、信頼関係を築きやすいという利点があります。

デジタルな手法としては、ホームページからの問い合わせ獲得、SEOによる検索流入、Web広告、SNSでの発信などがあります。一度仕組みを作れば、経営者が動いていない間も見込み客との接点を作り続けてくれるのが強みです。

例えば、これまで紹介中心で仕事を得てきた会社が、ホームページに自社の強みや実績をきちんと言語化して掲載するだけでも、紹介を受けた見込み客が事前に内容を理解した状態で問い合わせてくれるようになり、商談がまとまりやすくなることがあります。リアルな人脈営業とデジタルでの情報発信は、対立するものではなく、片方がもう片方の効果を底上げする関係にあると私たちは考えています。私たちのサービス内容はサービス紹介ページにまとめていますので、あわせてご参照ください。

新規開拓を進める具体的なステップ

まずは、既存客の中で「なぜ自社を選んでくれたのか」を聞き取ることから始めてみてください。ここに、ターゲットと差別化ポイントを言語化するヒントが詰まっています。

次に、月にどれくらいの時間を新規開拓に充てられるかを決め、無理なく続けられる手法を1つか2つに絞って始めます。すべてを同時に始める必要はありません。テレアポや飛び込みだけに頼って断られるたびに続かなくなったり、ホームページを作っただけで満足してその後の更新をしなかったりするのは、よくある失敗パターンです。単発の施策で劇的な成果を狙うのではなく、複数の手法を組み合わせながら継続的に見直していく姿勢が、着実な積み上げにつながります。

そして、始めたら3か月ほどの期間で反応を確認し、うまくいっている部分を伸ばし、反応が薄い部分は手法やメッセージを見直します。この「小さく始めて検証する」というサイクルが、限られたリソースでも成果を出すための鍵になります。

よくある質問

新規開拓の効果は、どのくらいの期間で出ますか?
手法や業種によって幅があるため、一概にはお答えできません。まずは3か月ほどを目安に反応を確認し、うまくいっている部分を伸ばしながら、手法やメッセージを見直していくことをおすすめしています。
テレアポや飛び込み営業はやらないほうがいいのですか?
やらないほうがよいということではありません。関係構築の手段として有効な場面もあります。ただし、それだけに頼ると担当者の負担が大きく続きにくいため、ホームページ経由の問い合わせなど、他の手法とあわせて取り組むことをおすすめしています。
営業担当者が1人しかいない場合でも、新規開拓は進められますか?
進められます。まずは既存客への聞き取りなど、時間をかけずにできることから着手し、月単位で無理なく続けられる手法を1つか2つに絞って始めることをおすすめしています。すべてを同時に行う必要はありません。

中小企業の新規開拓は、何から始めるか分からないまま漠然と動き出すと、時間ばかりかかって成果につながりません。まずはターゲットと自社の強みを整理し、リアルとデジタル、それぞれの手法の特徴を理解した上で、無理なく続けられるところから小さく始めることが、遠回りに見えて一番の近道です。

自社だけで進め方を判断するのが難しい場合は、私たちがリアルな営業支援とデジタルマーケティングの両面から、現状の整理から一緒に伴走いたします。まずは無料相談のお申し込みページで、自社に合った新規開拓の進め方を一緒に考えてみませんか。

鈴木亨
著者 鈴木 亨 プロフィール詳細を見る

保有資格:中小企業診断士(国内唯一の経営コンサルティング国家資格)
リアデジ 代表

リース会社でのBtoBの新規開拓、新規事業推進、資金繰り・資金調達の経験を経て、「リアデジ」を設立。現在はマーケティング戦略立案からSEO・MEO・メルマガ・ホームページ改善などの施策を一気通貫で行うことで、顧客の売上拡大を支援している。Webマーケティングだけではなく、顧客の営業活動を現場に入って支援できることが強み。